003カメラ談義


激論という訳ではないのですがフォトギャラリー第242回のコラムに関してメールを投稿いただいたので今回はカメラ談義という事で意見交換したいと思います。

フォトギャラリー第242回のコラム(抜粋)
お馴染みの画質の悪さだがその原因ははっきりしていてレンズが暗くて高感度撮影をしているからで、開放F値の明るいレンズを装着すればもっと感度を下げる事が出来るしカメラ本体もハイエンド機にすれば少々高感度でも画質はもっと良いはずだ。スローシャッターでブレるケースも減るだろう。焦点距離もやや不足していて撮影画像を引き伸ばしてトリミングしているのも画質悪化の一因だ。


投稿者コメント①:

(´・ω・`) なんだ、最近は2倍のテレコンを装着していないなぁ、と思っていたんだが、あれはF値が下がるから使うのを止めたのか。
そういう理由なら、大金が掛かるフルサイズハイエンド本体+20リットルオイル缶みたいな望遠レンズじゃなくて、こーゆーのの方がイイんじゃね?

http://panasonic.jp/dc/compact/fz300/

↑フルサイズ換算で25mmから600mmまで、F値2.8通しが売り文句の“コンデジ”だ。
2倍のテレコンを付けてもF値は4.0に収まる。
デジタルズームでもコンピューターが補完するから単純な拡大よりも綺麗に撮れるよ。
オイラはコレの旧型(FZ-200)を持っているけど、一眼レフで三脚が必要な体育館内の入学式や卒業式で手持ちで写真が撮れます。
おかげで、D7100+大三元ズームは、モーターショーのキャンギャルや日本橋ストリートフェスタのコスプレ娘撮影専用になってるw
まだちょっと高いけどね。

<中略>
FZ-300はAFがコントラスト方式なので、一眼レフの位相式AFに比べると、飛んでいる鳥に狙いを付ける様なシチュエーションは苦手です。
それが必要なら、フルサイズハイエンド本体+20リットルオイル缶みたいな望遠レンズで要50万円コースですな。


管理人コメント①:

2倍テレコンは暗い林の中では使いものにならないので以前から余り使用してません。最近山地の林へ行く機会が多いので出番がほとんど無いだけです。
コンデジは使った事が無いのでよく分かりませんが以前ミラーレスのファインダーを覗かせてもらった事が有って、これは野鳥撮影には向いてないなぁと思いました。AF性能というよりファインダー像がモニター画像なので微妙にタイムラグが有り激しく動く被写体を追い掛け辛いのです(フォトギャラリー第102回参照)。
野鳥の撮影は場合によってはMFの方が条件が良い場合もあります。最近のレンズはAFでの使用を前提としているためかピントリングが細くて扱いにくいのですが旧式レンズならMFでの使用も不可能ではありません。しかしAF使用時にはチャッチャと合焦して欲しい事に変わりは有りません。AF一眼が登場した時代と比べると性能の進歩は隔世の感が有りますがインナーフォーカスのレンズと比べると近年のレンズでも未だに合焦が著しく遅いのが有ります。
フォトギャラリーの悲惨な画像を見て頂ければ明らかな様に暗い林の中というシチュエーションでは開放F値の明るいレンズは必須ですが前玉が巨大化せざるを得ないので残念ながら高価にならざるを得ません。経済的事情の深刻な僕は高感度でも画質の良い廉価なカメラ本体の登場を待つしかありません。計算上は開放F値2のレンズでISO感度が800だったとすると開放F値4のレンズでISO感度が1600の場合と条件は同じはずですから大口径レンズに経費をかけるよりもそっちに向かった方が良い様な気がします。


投稿者コメント②:

(`・ω・´) それで言うならニコンはD5一択だなw D5なら感度設定は、ISO 100~10万2400まで選べるぞ! 35mmフルサイズなのに、画素数をたったの2082万画素に抑えた事の福音だね♪
つーか、D5100だとオールドレンズのAFは効かないけど、MFで撮るならオールドレンズでも無問題なので、ヤフオクで探してみては?
<以下略>


管理人コメント②:

現在デジイチは日進月歩のカメラの歴史の中でも特筆すべき加速度で発展途上なので近い将来2倍の性能のものが半額になるだろうと勝手に期待しているのですが、待っている時の時間は長く感じるものですな・・・
もっと暗いレンズでもAFが駆動したり高感度域でもノイズの少ないカメラ本体が普及機でも当たり前になれば理想です。そうなれば巨大なレンズを担いで歩く時代は過去のものとなって行くのかも知れません。百何十万円ものコストを掛けて重たい荷物を背負って歩いてもせいぜい1段か2段程度しか稼げないのですからISO感度でカバー出来るとなれば皆そっちへ流れると思われます。負け惜しみではありませんが軽いレンズにもそれなりにメリットは有ります。野鳥の多くは突然飛来してあっと言う間に飛び去ります。もし大きなカメラを固定した三脚を肩に担いで歩いていたらまず三脚をどっこらしょっと地面に下ろしてからでないと撮影動作に入れませんから構える暇さえ無い場合がほとんどでしょう。その様な場合でも軽いカメラを首から下げて歩いていればスナップ的に手持ち撮影するチャンスが有ります。写真の出来を度外視し最低限証拠写真を押さえる事を優先するなら少なくともかなり有利な事は間違い有りません。今後更にカメラの性能が良くなるにつれて野鳥ファンのカメラは軽量化の流れに向かうものと予想しています。


投稿者コメント③:

(´・ω・`) 夢を打ち砕いて悪いけど、多分、無理。
撮像素子の高密度化に関してはまだまだ開発の余地がある(たとえば1/2.3で2000万画素のものを35mmフルサイズにすると6億画素超えになる)が、低感度専用になるのであまり意味は無い(フラッシュへの書き込みなどの壁もある)。 画素数を抑えれば今でさえiso10万超えなんていう超高感度が実現できているのだから、これ以上の高感度化も無意味。
可能性が高いのは、画像処理エンジンの高性能化で、今ならマニアやプロがRAWで撮って“現像”しているものがチップ内で自動処理されるようになるだろう(今でもかなり近いレベルに達していますが)。
・・・というわけで本体側の性能はほぼ頭打ち。
レンズの方は、超高性能なコンピューターで光学を解析するようになったので、さらなる高性能化が期待できますが、そうして作られるレンズは一枚一枚が複雑な曲線で構成されるレンズなので製造単価が半端なく、さらなる高価格化が懸念されます。
そして、なにより。
価格が安くなるためには、裾野の広がり、つまり、大量生産が必要なのですが、実はこれが絶望。
なぜなら、ちょっとしたパソコン並みの演算能力で画像処理してしまう『スマホ』で写真を撮る層が爆発的に増えていて、安い一眼の売れ行きが絶望的に伸び悩んでいるからです(日本製ミラーレスに安さで挑んだサムソンがカメラ事業から撤退したのも需要が小さくなりすぎたから)。
D7100からD7200にモデルチェンジしても、バッファが増えてRAWの連射枚数が増えた以外に何も変わりませんでしたからね。ニコ&キャノの二強が他国の追随を許す日は来ないと思いますが、クルマみたいな進化は望めないような気がします。

>もっと暗いレンズでもAFが駆動したり高感度域でもノイズの少ないカメラ本体が普及機でも当たり前になれば理想です。そうなれば巨大なレンズを担いで歩く時代は過去のものとなって行くのかも知れません。百何十万円ものコストを掛けて重たい荷物を背負って歩いてもせいぜい1段か2段程度しか稼げないのですからISO感度でカバー出来るとなれば皆そっちへ流れると思われます。

(`・ω・´) まぁ、野鳥撮りじゃ関係ない話だけれども、古いレンズや社外メーカー製レンズなんかだと、開放で撮ると寝ぼけた絵に成るんで、ちゃんとした絵を撮る時は必然的に最新の純正大口径のレンズの出番になりますね。

<中略>
あと、撮り鉄なんかだと、前ボケ後ボケの絵が欲しいので、必然的にf値の低いレンズが必須になりますね。

>負け惜しみではありませんが軽いレンズにもそれなりにメリットは有ります。野鳥の多くは突然飛来してあっと言う間に飛び去ります。もし大きなカメラを固定した三脚を肩に担いで歩いていたらまず三脚をどっこらしょっと地面に下ろしてからでないと撮影動作に入れませんから構える暇さえ無い場合がほとんどでしょう。

(´・ω・`) プロやマニア様は、大砲でも手持ちするんじゃないの?

<中略>

>その様な場合でも軽いカメラを首から下げて歩いていればスナップ的に手持ち撮影するチャンスが有ります。写真の出来を度外視し最低限証拠写真を押さえる事を優先するなら少なくともかなり有利な事は間違い有りません。今後更にカメラの性能が良くなるにつれて野鳥ファンのカメラは軽量化の流れに向かうものと予想しています。

( ^ω^ ) ま、パナのFZシリーズのAFが位相差AFになれば、最強の野鳥撮りカメラになるんでしょうけど、なにせパナは『最強のコントラストAF』を目指して邁進しているメーカーですからねぇ。 たぶん、意地でも位相差AFは採用しないと思います。
位相差AFのコンデジってのもあるにはあるんですが

<中略>
レンズが暗いからシャッタースピードが落ちて被写体ブレしちゃんだよね。 残念。


管理人コメント③:

>画素数を抑えれば今でさえiso10万超えなんていう超高感度が実現できているのだから、これ以上の高感度化も無意味。

飽くまで希望的観測ですが、これ以上の高感度化ではなくて既存の高感度域でのノイズを抑制する余地はまだまだ有ると思います。前回述べた通りISO感度を精々1段か2段分上げる事が出来さえすれば僕の安価なレンズ(F値5.6)でもサンニッパなどに伍する事が可能です(たった1段の差)。ただ、愛用しているニコンD5100においては僕個人の感覚ですが実用に耐えるのはギリISO800まで。それも大きく引き伸ばす場合には現像ソフトでノイズリダクションせねばならない状況です。単純に比較は出来ませんが画素数など他の条件が同じで例えばISO1600でもノイズが気にならないレベルに改良が進めばわざわざ大口径の高額なレンズを使わなくても個人的には満足の行く性能になるものと思います。

>レンズの方は、超高性能なコンピューターで光学を解析するようになったので、さらなる高性能化が期待できますが、そうして作られるレンズは一枚一枚が複雑な曲線で構成されるレンズなので製造単価が半端なく、さらなる高価格化が懸念されます。

現在既に多くのレンズに非球面レンズが採用されていて価格もこなれて来ているのでそれは杞憂だと思います。また非球面レンズは主に広角系レンズの歪曲収差を補正するレンズなので望遠系にはほぼ使用されておらず野鳥撮影にはあまり関係無い様に思います。ニコンにおいては高屈折率レンズがレンズ本体の軽量コンパクト化に寄与しているので更なる素材開発でむしろ低価格化が期待出来ます。

>ちょっとしたパソコン並みの演算能力で画像処理してしまう『スマホ』で写真を撮る層が爆発的に増えていて、安い一眼の売れ行きが絶望的に伸び悩んでいるからです

「はいチーズ・・・パシャ!」という需要を満たすにはスマホで充分なのでしょうなぁ・・・由々しき問題です。少なくとも野鳥や鉄道を被写体とする需要には限りなくゼロに近いレリーズタイムラグが要求されますから普及機においても0.06秒台で測光→演算→ミラーアップ→絞りとシャッター幕駆動を終らせてしまう一眼レフの右に出るカメラは無いと思うのですが一般の需要を満たすにはオーバースペックという事なのでしょう。

>プロやマニア様は、大砲でも手持ちするんじゃないの?

総重量約4kg超ものカメラを片手で支えながら上下左右に正確にコントロールするには相当鍛え上げた肉体が要求されるものと思われます。そんなツワモノを目にする機会は滅多に有りません。最大公約数の一般的なアマチュアにとってカメラは軽いに越した事は有りません。

>ま、パナのFZシリーズのAFが位相差AFになれば、最強の野鳥撮りカメラになるんでしょうけど

既にコメントした通り野鳥撮影においてはファインダー像がモニター表示画面では使い物にならないというのが僕個人の感想です。ちょっとカメラを上下左右に首振りさせてみれば分かります。リアルタイムではなく機種にもよりますがかなりのタイムラグが有るのが現状かと思います。つまりイメージセンサーが感光してからカメラが画像処理して再生するまでに時間が掛かるので野鳥に追いつけないのです。容易に体感出来るほどのタイムラグが有る様では飛びもんを撮影するシビアな状況でまともにファインダー内に野鳥の姿を捉える事は出来ないのです。ましてコンデジの様にファインダーではなくカメラ背面のモニター画像を見ながら野鳥を捉える事は至難の技で僕には出来ません。望遠レンズで遠方の動く被写体を画角の中に収めるには右目でファインダー像を見ながら左目で直接被写体を追うのがコツです。その為にはタイムラグの無い光学ファインダー像が不可欠であり今のところ一眼レフに勝るものは存在しません。将来、遅延の感じられない電子ファインダー画像のカメラが開発されれば暗視スコープの様に暗い所でも被写体が視認出来るなど撮影条件次第では一眼レフを凌駕する様になるかも知れませんが・・・


投稿者コメント④:

>現在既に多くのレンズに非球面レンズが採用されていて価格もこなれて来ているのでそれは杞憂だと思います。また非球面レンズは主に広角系レンズの歪曲収差を補正するレンズなので望遠系にはほぼ使用されておらず野鳥撮影にはあまり関係無い様に思います。ニコンにおいては高屈折率レンズがレンズ本体の軽量コンパクト化に寄与しているので更なる素材開発でむしろ低価格化が期待出来ます。

(´・ω・`) ま、そうはイカの○○○○<放送自粛>だと思うよ。
高度な設計には高度な製造技術が必要なワケで。
ぶっちゃけ、今の科学で設計されたレンズを今の製造技術で作る為に必要なコストは、10年前の科学で設計されたレンズを10年前の製造技術で作る為に必要なコストは(もちろん、物価の変動は無視して)ほとんど変わらないだろう。
そりゃあ、10今の科学で設計されたレンズを今の製造技術で作るのなら安く上がるだろうけど、そんなレンズをメーカーは作ってくれない。
分かり易い例が、オイラも持っている大三元ズーム。
古い科学で設計された社外製の奴なら2012年発売のモデルで¥ 94,928。

https://www.amazon.co.jp/TAMRON-%E5%A4%A7%E5%8F%A3%E5%BE%84%E6%A8%99%E6%BA%96%E3%82%BA%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BA-24-70mm-%E3%83%95%E3%83%AB%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%BA%E5%AF%BE%E5%BF%9C-A007N/dp/B007VAZB10/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1472190905&sr=8-1&keywords=%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%B3+24-70+f2.8

これがニコン純正なら2007年発売モデルで¥ 179,815

https://www.amazon.co.jp/Nikon-%E6%A8%99%E6%BA%96%E3%82%BA%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BA-NIKKOR-24-70mm-%E3%83%95%E3%83%AB%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%BA%E5%AF%BE%E5%BF%9C/dp/B000VDCT3C/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1472190905&sr=8-2&keywords=%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%B3+24-70+f2.8

最新の2015年モデルなら¥ 231,634

https://www.amazon.co.jp/Nikon-%E6%A8%99%E6%BA%96%E3%82%BA%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BAAF-S-NIKKOR-24-70mm-%E3%83%95%E3%83%AB%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%BA%E5%AF%BE%E5%BF%9C/dp/B013DGISBA/ref=sr_1_3?ie=UTF8&qid=1472190905&sr=8-3&keywords=%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%B3+24-70+f2.8

社外品と2015年モデル純正レンズは手ブレ補正アリ。2007年モデル純正レンズは手ブレ補正無しだ。
なぜこんなに値段が違うのか。 ズバリ言って加工精度が違う。フルサイズのボディに装着した際に、周辺部位の解像度や発色が素人目にも明らかなレベルで違う。
オイラの場合は、APS機なので、周辺部位がカットされてしまうので、「社外機でもイイや」ということで、社外品を買った。
ま、買った当時の純正レンズには手ブレ補正がなかったので、腕に自信がない分を機械に頼りたかったという点もあるんだが。 正直、純正は高過ぎた。
このように、高性能な最新ボディの期待に沿える最新レンズが安くなることは期待しない方が良いと思う。





旧知の技術がゴミと化すほど科学技術が飛躍的に発展するなら話は別だ。
たとえばコレ。

   2015年09月23日 ニュースイッチ
   “加工革命”を実現したニコンの新レンズ
   http://newswitch.jp/p/2092
   > ニコンは石英ガラスと同等の光学特性を持ちつつ、
   > 削り出しをせずに一度で好きな形を作れる、新素材のレンズを開発した。
   > ガラス原料を常温で液状化し、積層によって成形する。
   > 従来はガラスの塊から切削や研磨をして形を整える必要があった。
   > 加工コストを削減でき、石英ガラスを機械加工した場合に比べて
   > 価格を10分の1にできる。 2016年4月からレンズの販売をはじめる。

こーゆーので一気に安くなる可能性はなくもない。
乞うご期待!


管理人コメント④:

まぁここで何を言っても未来予想に過ぎずどうなるもんでもありませんが・・・
メーカー純正レンズのうち何割かは他社によるOEM生産だったりする訳で、価格帯が下の方のレンズはその口だと思います。その手のレンズは現在既に安価なのですが問題は上級の最新レンズ。ただでさえ望遠系は大型になる傾向が有り価格高騰の大きな要因となっていると思われます。「大型」である事が高価になる要因である事は広角系よりも望遠系のレンズの方が大型で高価である事からも明らかです。前回コメントした通りレンズ本体を小型化出来るかどうかが今後の鍵だと思います。しかしメーカーの発想として最上級機は最高の性能で作る傾向が有ります。開放F値2.8或いはそれ以上明るいレンズを作る技術が有ればある程度価格設定を度外視してでも作り続けるのだと思います。カメラ本体の性能が今後更に進化しても1段でも明るいレンズの方が有利である事に変わりは有りませんから少々重くて高価でもそういう需要と供給が無くなる事は無いでしょう。写真は撮れてナンボ、僕としてはOEMだろうが東南アジア製だろうが安価で軽量な廉価版レンズでも満足の行く画質が得られればそれでいい訳で、カメラ本体の性能と合わせ更に進化を続けてくれる事を期待しています。
突然ですが話題を変えましょう。被写体の性質上AE撮影時には専ら中央部重点測光で撮影していますが、野鳥を撮影しているとキレイにファインダーの中央で撮影出来るとは限りません。野鳥が画面の中央から外れた場合フォーカスポイントの部分であればピントは追従してくれますが測光は中央で行ってしまいます。背景が空抜けの場合当然空の明るさに合わせてしまうので結果肝心の野鳥がアンダーになってしまうという事が頻繁に起こります。以前フォトギャラリーでコメントした事が有るのですがピントの合焦している部分で測光するモードが有れば重宝すると思うのです(フォトギャラリー第177回参照)。僕の知る限り現在その様な機能を持ったカメラは発売されていない様です。野鳥ファンに限らずそういう需要は有ると思うのですが近い将来開発される可能性は有るでしょうか?


投稿者コメント⑤:

>背景が空抜けの場合<中略>肝心の野鳥がアンダーになってしまうという事が頻繁に起こります。<中略>ピントの合焦している部分で測光するモードが有れば重宝すると思うのです。

(´・ω・`) オートブラケットじゃアカンの?

http://av.jpn.support.panasonic.com/support/dsc/knowhow/knowhow09.html



管理人コメント⑤:

>オートブラケットじゃアカンの?

そんな機能が存在する事をすっかり忘れていました。昔愛用していたF4Sでリバーサルフィルムを使用する際にはプロの真似をして確かにその機能を使っていました。その当時の被写体はほとんど動かない風景や建物だったため重宝したものです。フィルム代は3倍でしたが仕事でしたから会社の経費。個人的な出費だったら出来なかった芸当かも知れません。もちろん今はデジタル時代ですから経費の心配は要らないのですがD5100にその機能が有る事に今の今まで気付きませんでした。この投稿を見てもしやと思い取説を見直してみて初めて気付いた次第です。20年近く使っていなかった機能で今まで考えた事も無かったですが使い勝手次第では使えるかもと思い久々にちょっと試写してみた感触では、動きの速い野鳥を相手にする場合3枚撮影が終るまで次の撮影に入れない事や3枚目が切り終ると再度シャッターボタンを押し直さないと連写が止まってしまう事など使いにくさも感じました。3枚の内2枚は適正露出ではない訳ですから秒間10コマのフラッグシップ機ならともかく4コマのD5100にはキツイかも知れません。オートブラケットは適正露出が分からない時に保険として前後の露出を撮っておくという機能に他なりません。頭の中で適正露出がどの辺か分かっている時に無駄なコマを撮影したいとは思いません。例えば空抜けになった瞬間にはプラス補正したいだけなのです(AE撮影で露出補正するという方法も有りますが咄嗟には操作しづらいです)。従って実際の現場では結局マニュアル撮影でシャッタースピードを素早く変えるという対応や予めマニュアルモードのシャッタースピードを空抜けを想定した設定にしておきAE撮影からマニュアル撮影に切り替えるといった対応をしています。これは取りも直さずマニュアル撮影ですから習熟を要しますしヒューマンエラーがどうしても起こります。この部分をカメラの機能で補ってくれれば楽なので「ピントの合焦している部分で測光する」機能を提案した訳です。
なおRAW撮影して現像ソフトによる画像処理で対処するという方法も試してみた事が有りますがFINEとの差が分かりませんでした。データが重くなるデメリットしか感じなかったのでその後は専らFINEで撮影しています。
話は変わりますがAIはカメラを変えるのでしょうか?もしAIカメラが自ら画角内の被写体を判断して露出やピント、ズーミングなどを決定してしまうという時代が到来したらイノベーションを起こすのかなと思います。もちろん僕みたいなユーザーの楽しみを奪う事になるのでしょうがカメラ好きの一部ユーザーはマニュアル撮影すれば良い訳で一般ユーザーにとっては夢の様なカメラになるのではないかと思います。


投稿者コメント⑥:

>なおRAW撮影して現像ソフトによる画像処理で対処するという方法も試してみた事が有りますがFINEとの差が分かりませんでした。データが重くなるデメリットしか感じなかったのでその後は専らFINEで撮影しています。

(´・ω・`) もしかして、D5100のRAWって圧縮なのかな?

http://www.nikon-image.com/enjoy/phototech/manual/26/01.html

だとしたら、FINEと大差なくても仕方ないかも知れない。
D7100は非圧縮のRAWが選択できるので、弄りまくれるけどね(面倒なので滅多にやらないけど)。


>AIはカメラを変えるのでしょうか?もしAIカメラが自ら画角内の被写体を判断して露出やピント、ズーミングなどを決定してしまうという時代が到来したらイノベーションを起こすのかなと思います。もちろん僕みたいなユーザーの楽しみを奪う事になるのでしょうがカメラ好きの一部ユーザーはマニュアル撮影すれば良い訳で一般ユーザーにとっては夢の様なカメラになるのではないかと思います。

(`・ω・´) まず、大前提としてオーナーが良い写真と思うのは個人個人で大きな違いがあるワケで、それを踏まえた上で写真撮影をAIに任せる為には、オーナーが好む発色や画角をAIに教える必要があるのだけど、RAW現像やトリミング,歪み補正なんてのは普通PC上で行うので、オーナーが加工を終了させた画像をカメラに戻して学習させる必要がある。


管理人コメント⑥:

もしかして、D5100のRAWって圧縮なのかな?

取説によると「14bit圧縮RAW」となっています。
言い忘れましたがRAW撮影して現像ソフトによる画像処理で対処するという方法を試してみたのはD40でした。D5100ではまだ試していません。と言うよりもう試してみようとは思いません。なぜなら写真は適正露出で撮るのが基本だからです。後から加工するのは飽くまで失敗した写真を何とかしたい時に苦し紛れにする事だと言えます。それと野鳥撮影に限った話ですが写真を極端に加工するのはマズイと思います(RAWでなくても可能ですが)。例えば見栄えをちょっと良くしたいと思って彩度やカラーバランスをあれこれといじってしまうと微妙な色合いが正しく伝わらないという事になります。同定を誤る事にもなりかねません(多少の事ならリバーサルフィルムがそうであった様に色彩表現の範疇なのでしょうけど)。画質の差が認識出来ない程度のものだとすると連続撮影可能枚数を犠牲にしてまで野鳥をRAWで撮影する意図は何なのかという話になって来ます。
なおフォトギャラリーでは容量を軽くする為に多くの画像で敢えて画質を落としています。極力劣化を目立たなくする工夫をしていますが、これらの画像を以ってカメラの性能を誤解する事のない様にお願いします。

オーナーが加工を終了させた画像をカメラに戻して学習させる必要がある。

オーナーが捨てずに保存した画像やプロテクトした画像(或いは「AIに記憶させる」という新機能を設定すれば良い)はオーナーが加工する前提であっても元画像として価値を認めた訳で、それを覚えさせておけばAI撮影した画像も理屈の上ではオーナー好みの元画像に仕上がるものと思います。また大多数の一般人は画像をいちいち加工したりしないと思われます。人物や風景のスナップという需要を満たすのならパソコンからカメラにフィードバックする必要は無いのではないでしょうか?現在でも一眼レフのマルチパターン測光などのアルゴリズムはプロの膨大な撮影データを基にして作成されている様です。素人でもプロの様な写真が撮れる事を目指すならオーナーの撮影データを学習させてもあまり意味が有りません。カメラにさせるとしたらミスした撮影からオーナーの癖や失敗するパターンを学習させてリカバリーする方向ではないかと思います。例えば「このオーナーはよく野鳥らしきものを撮影するが逆光でアンダーになる事が多い」と学習してくれれば「次に野鳥らしきものを撮影した時はそれがメインの被写体だろうから逆光ならプラス補正する或いは野鳥らしきもので測光する」という結論を導いてくれるとか。


投稿者コメント⑦:

>オーナーが捨てずに保存した画像やプロテクトした画像(或いは「AIに記憶させる」という新機能を設定すれば良い)はオーナーが加工する前提であっても元画像として価値を認めた訳で、それを覚えさせておけばAI撮影した画像も理屈の上ではオーナー好みの元画像に仕上がるものと思います。

(´・ω・`) そんなん分かるワケないやん。
一枚の画像の中に、人物と背景と飛んでいる飛行機と走っているクルマが写っていて、その中のどれが意図した被写体だと判るというの?


>カメラにさせるとしたらミスした撮影からオーナーの癖や失敗するパターンを学習させてリカバリーする方向ではないかと思います。例えば「このオーナーはよく野鳥らしきものを撮影するが逆光でアンダーになる事が多い」と学習してくれれば「次に野鳥らしきものを撮影した時はそれがメインの被写体だろうから逆光ならプラス補正する或いは野鳥らしきもので測光する」という結論を導いてくれるとか。

(´・ω・`) そりゃゲシュタルト認識ができるレベルのAIが完成したらね。
今のレベルじゃマトモな会話さえままならないんだから、私達が生きている間に実現は無理っしょ。


管理人コメント⑦:

顔認識システムが実用化されつつあるのだから被写体として野鳥を認識するくらいは技術的に可能だと思われます。ついでに識別の難しい鳥を同定してくれたら助かるのですが・・・
また野鳥撮影においてはたいてい望遠系なので画角の中にいろんなものが写り込むケースは稀です。精々メジロと梅の花くらいのもんでしょう。広角系で例えば人物と野鳥とビルと電車が一緒に写る様なケースではマルチパターン測光+パンフォーカスすれば現在の技術でも全部まとめて一件落着。未来のAIカメラならばもっと欲張って「このオーナーは野鳥ばかり撮っている」と認識して野鳥に合焦しスポット測光するくらいの芸当を見せてもらいたいものです(もちろん「AIモード」を設定した上で)。


投稿者コメント⑧:

>顔認識システムが実用化されつつあるのだから被写体として野鳥を認識するくらいは技術的に可能だと思われます。
<中略>
「このオーナーは野鳥ばかり撮っている」と認識して野鳥に合焦しスポット測光するくらいの芸当を見せてもらいたいものです。

(`・ω・´) う~ん、それくらいなら出来なくは無い様な気がするけど。
需要が無いんじゃね?
たとえばクルマなんかだと最近は、四駆+電制姿勢制御+DCTが今の流行だけど、ガチ勢が選ぶのはケーターハムみたいなイチからジュウまでドライバーが自分で制御するクルマ。
オイラがDCTのエボ10を買って少なからず後悔しているように、おマニア様はそんなカメラなんか買わないし、そもそもカメラ任せで撮ろうなんて勢力は野鳥なんか被写体にしないと思う。


管理人コメント⑧:

僕なんかは技量が足りないのか横着なのか結構AE撮影してますけど少数派なのでしょうか。特にキクイタダキなどの小鳥の場合は動きが激し過ぎてマニュアルでは追い付けないケースが多いので日常的にAE&AF撮影しています。もしマニュアル撮影するとしたら左手でピントリングを、右手親指でコマンドダイヤルを、右手人差指でシャッターボタンをそれぞれプロのピアニストばりに同時に操作しなければなりません。マニュアル撮影する時はそれが最適だと判断した場合に限られます。以前コメントした通りAEでは露出補正が必要な場合はマニュアルに切り替える事も有ります。年代物のレフレックスレンズなどではマニュアル撮影しか出来ないという制約も有ります。コンマ何秒以下でめまぐるしく撮影条件が変わってしまう様な状況では全てカメラに任せてしまった方が歩留まりが良いので選択肢の一つとしてAE撮影します。そんな状況でなおマニュアル撮影にこだわるとしたら自分のスキルを上げたいとかマニュアル撮影そのものを楽しみたいとか別の処に動機が有るという事なんだと思います。
撮影に充分な余裕が有ればマニュアル撮影で自分の意図を反映させる画作りに専念できますが、逆にその状況でカメラ任せにしてしまうとしたら「写真を撮った」ではなくて「カメラが写した」とか「たまたま写った」になってしまい達成感が得られにくくなってしまうでしょう。AIカメラがサポートするとしたら人間の神経伝達速度と動体視力の限界を超え物理的にマニュアル撮影が困難な場合に撮影者の意図を酌んで映像に反映させる方向ではないかと考えます。


投稿者コメント⑨:

>僕なんかは技量が足りないのか横着なのか結構AE撮影してますけど少数派なのでしょうか。

(´・ω・`) オイラは業界人じゃないから、少数派なのかどうかは知らない。
ただ、病膏肓に入るレベルの御マニア様は、平然と古いレンズを使いこなしているので、貴殿が『病膏肓に入るレベル』に達していないのか、あるいは、どちらかといえば素人側の人間なのでしょう。


>マニュアル撮影にこだわるとしたら自分のスキルを上げたいとかマニュアル撮影そのものを楽しみたいとか別の処に動機が有るという事なんだと思います。

( ^ω^ ) クルマの場合はそうだよねぇ。
クルマの運転の愉しみの一つに、運転技術そのものを愉しむという愉しみ方があって、一度足を突っ込むと抜けられない麻薬的快楽ですからねぇ。


>カメラ任せにしてしまうとしたら「写真を撮った」ではなくて「カメラが写した」とか「たまたま写った」になってしまい達成感が得られにくくなってしまうでしょう。

( ^ω^ ) 35GT-Rでランエボをブチ抜いても「お前が速いんじゃない。35GT-Rが速いだけだ」ですね。

>AIカメラがサポートするとしたら人間の神経伝達速度と動体視力の限界を超え物理的にマニュアル撮影が困難な場合に撮影者の意図を酌んで映像に反映させる方向ではないかと考えます。

(´・_・`) いやだから。 写真を撮りたい層が減ってるんだって。
SNSのおかげで、マトモな写真を撮ってwebに上げようとする人達が居るので、観光地へ行くと一眼レフを首から下げた観光客を多く見かけるけど、(思い出とか記念とか)自分の為に写真を撮ろうとする層の大半はスマホ。
しかも、ライバルがいるなら多額の資金も投入できるだろうけど、ドイツの老舗メーカーは日本製カメラのOEMでお茶を濁し(冗談みたいな価格のハイエンド機だけ自作しているみたいですが)、
<中略>。今や趣味のカメラもプロのカメラも日本メーカーが市場を独占しています。
今後はEVFの遅延を解消(既に高額なモデルに於いては、遅延は殆ど解消されているようです [ ソースは特選街 ] )して、生産性の悪いプリズムを捨ててコストを削減して儲けを確保する方向に向かうでしょう。 前述の3Dプリンタを使う非球面レンズの話もそうですね。
AIカメラなんて夢のお話よりも、世界中の市場を独占しているのに、売れる台数が減り続けているんですから、利益の確保が最優先ですYO。


管理人コメント⑨:

日本メーカーと一口に言ってもニコンやキヤノンなど複数のメーカーが競合しているし現にスマホとも競合している訳ですからカメラメーカーとしては現状に甘んじている訳には行かないでしょう。何か斬新な商品を開発して需要を掘り起こす行動を起こさねば社運に関わります。スマホに市場を奪われているのならスマホに対抗し得る武器で顧客を回帰させねばなりません。それこそ背面モニターがタッチパネルになっていてネット環境に接続可能な一眼レフが存在してもいい訳です。勿論スマホの市場全てを奪う事は出来ないでしょうがパイの一部を奪う事は可能でしょう。スマホが受け入れられているのは手軽で多機能だからであって、カメラ機能は飽くまで沢山ある付加価値の中の一つとして位置づけられているのだと思います。
ところで野鳥ファンの大半は僕の様な初心者同然のアマチュアだと思われます。車好きの人の大半は日曜ドライバー同然の一般人だと思います。トヨタの利益の大部分は高級車ではなく大衆車が稼いでいます。どの業界でも市場を支えているのは頂上付近のコアな層ではなく3合目以下の裾野の部分の層でしょう。この層を如何に取り込むかが企業の利益を大きく左右するものと思われます。
一眼レフのメリットの一つはその汎用性の高さにあります。たった1台で様々なシチュエーションに対応する事が可能です。それこそミクロの世界から宇宙まで一眼レフの被写体は無限に有ります。あらゆるシーンに対応出来るのが一眼レフの強みです。それに加え今後一般ユーザーの需要を喚起する様なズーム比の大きなレンズの開発などにより1本のレンズで手軽に様々なフィールドに対応が可能になると思われます。スマホが支配的な分野の大きなパイを取り込みつつコアな部分もきめ細かくカバーするという戦略が生き残りの得策ではないかと思います。
こう考えて来るとAI一眼も決して夢物語ではない様に思います。勿論その頃にはAIスマホが登場しているのでしょうが。いずれにせよ企業が存続する限りデジイチが進化の歩みを止めてしまう事は有り得ないと思います(投稿者さんもご指摘の通りミラーレスの様にペンタ部が無くなる可能性も有りますから、もはや一眼レフとは呼べないほど形態が大きく変わるかも知れませんが)。
1990年代に奇しくも時を同じくして爆発的に普及した携帯電話とデジカメ。20年ほど前には現在の様な社会は想像も出来ませんでした。これほど携帯電話が生活必需品になり一生モノと思っていたフィルムカメラが廃れると誰が予測したでしょうか。そう考えると20年後世の中がどうなっているか正確に予測するのは困難です。今は荒唐無稽だと思っても実現してしまえばそれが当たり前になり日常の何気ないシーンの一部になります。さてこの期待を込めた近未来予想は実現するのでしょうか?