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管理人コメント:
今回の投稿者コメントにも「前回までの管理人コメントにその回答が有る」という様なコメントも多々あるし、僕からもまだまだ反駁したい事は山ほどありますが、もう本当にキリが有りませんので予告通りまとめに入ります。そもそも互いに半世紀もかかって己の価値観を構築し信念に従って(?)生きて来たのだからここでいくら膨大なコメントを繰り返したところでその半生を覆すに至らないのは当然と言えば当然ですからね。実際、互いに相手を納得させる事が出来ていないのが現実なので、以下半強制的に整理します。

投稿者さんの主張;
<野鳥の飼育>
我々は「資源を不当に浪費する簒奪者」だ。
我々は「存在自体が悪」だ。(あくまで人間の道徳観から生み出された幻想であって人が自然を破壊したり、他の動物を徒に殺しまくっている現状は悪でも何でもない)
だから今更、飼う為の条件を整える迄に犠牲となるかも知れない幾つかの個体が可哀想だなんて綺麗事だ。
[ 野鳥をとっ捕まえて、籠に入れて野鳥の姿をした別の生き物として飼う ] =OK
野鳥を所有したいという欲望を否定するためには相応の説得力のある“理由”が必要。
法律的には結構色々な野鳥を飼う事が可能。
野鳥には鳥権が無いのだからストーカー行為も監禁も等しく同じだ。
ありふれた狩猟鳥を飼ってはならないという理由は無い。


<王道のバードウォッチング>
猛禽類や狩人のような捕食者しか居ない環境と、其処へ更に観測者と云う余計な恐怖対象が加わった環境を同一視することはできない。捕食者でないが故に、何度も野鳥に恐怖を与え得ることが鳥にとって問題。
人権ならぬ鳥権が認められたなら、バードウォッチングもまた、法律で禁止される行為と成り得る。


<邪道のバードウォッチング>
鳥に対する迷惑行為をやっておきながら、スマホで囀りを鳴らすとかその場限りの餌付けで鳥を集める行為を咎めるべきではない。「王道のバードウォッチング」も「邪道のバードウォッチング」も大同小異である。
スマホで囀りを鳴らすとかその場限りの餌付けを迷惑と感じているのは、“王道のバードウォッチャー”だけ。
邪道のバードウォッチングを否定されるなら科学的根拠を寄越せ。違法行為をしていない者なのだから、誰にも責める権利はない。
スマホで囀りを鳴らせば、野鳥は異常な挙動を示すに違いない、人の手から餌を貰えば、野鳥は不自然な体型になってしまうに違いないというのは妄想だ。
狭量な人物の行為に対しては、重箱の隅を穿り返して難癖を付ける様なイチャモンが纏わり付くのも致し方のないことだ。
野鳥が近くへ寄って来れば、長玉を構えて遠方の野鳥を捉えることが出来ない観光客は喜ぶ。「観光客が好む様な、観光客にとって都合の良い社会秩序」が維持されるべき社会秩序。
ミルク缶みたいなバカデカいレンズを付けたカメラをブラさげてウロチョロするのは社会秩序を乱す行為。


<ストーカーやパパラッチ>
バードウォッチングとストーカーやパパラッチとは同じだ。

管理人の主張;
日本における法律がどうであるかにかかわらず、
① 「王道のバードウォッチング」も「邪道のバードウォッチング」も野鳥から見れば 「ハンターである原始人と同じ事をしているだけ」 であり(野鳥から見て) 何の問題も無い。
② 上記にかかわらず 「邪道のバードウォッチング」 をしている人は非常識な人の事であり少なくとも 「王道のバードウォッチング」 をしている人にとって迷惑である。

<野鳥の飼育>
自然界のハンター(原始人や猛獣や猛禽)は鳥をペットとして飼う事は無いのだから、
[ 野鳥をとっ捕まえて、籠に入れて野鳥の姿をした別の生き物として飼う ] =NG
野鳥をとっ捕まえ、捌いて喰うならまだしもペットとして飼うのは「あるがままの自然」の姿から程遠いと言わざるを得ない(「あるがままの自然」から遠いほど野鳥に与える影響は予測が困難である)。
本来野に在る鳥を本来の生態とは異なる環境に置いている時点で個体としての野鳥に何も弊害が無いとは言い切れない。
未来永劫人間と共存して行けるのか未知数である限り種としての野鳥にとって果たしてプラスなのか誰にも分からない。
野鳥を飼いたい人こそ上記に対抗する科学的根拠が必要。
ペットを飼育したい人にはペットロスを覚悟してペットを飼育するかペットロスを回避するために飼育を断念するかという二者択一が迫られているが野鳥ファンにはバードウォッチングするか大型モニタで観る動画で辛抱するかという二者択一を迫られる動機が無い。
ペット飼育を希望しない者にとって既にペットと成っている種が野生種からペットに至る過程を許容しなければならない理由は無いのだから今現在の野鳥に同じ苦痛を与えてはいけないと主張しても(存在自体が悪という罪とやらを度外視すれば)何ら矛盾は無い。
バードウォッチングをストーカーに例えるのであれば飼い鳥は監禁でありストーカーと監禁は等しく同じではない。
上記にかかわらず既に飼育下に有って復元困難なものは最期まで飼育されるべきだ。野鳥は誰の所有物でもない。よってどうしてもペットを飼育したい人は既存のペットの中に活路を見出すべきである。
野生種をペット化するという事はその遺伝子を人間に依存しなければ生きて行けない様に改変する事になる。故に安易なペット化は避けるべきである。

<王道のバードウォッチング>
捕食者も運悪く獲物が獲れない状態が長引けば延々とハンティングを継続するはずである。捕食者だろうがバードウォッチャーだろうが野鳥にとっては「元々そこに有る恐怖」だから、頻度に関わらずどこにも問題は無い(野鳥がストレスが原因で死滅してしまったという話は聞かない)。
どこにも問題は無いのだから上記が頻繁に起こるとしても「新たな(人工的な)恐怖」などではない(「前提条件が変われば結論が変わる」などという事象はどこにも生じていない)。
ただし野鳥が迷惑しているのは事実だろうから「極力影響を与えない」様に心掛けるのは間違いではない。

<邪道のバードウォッチング>
上記①の通り「王道のバードウォッチング」も「邪道のバードウォッチング」も(野鳥から見て)何の問題も無い。だとしても、
スマホで囀りを鳴らすとかその場限りの餌付けを科学的に否定する事は困難だが状況証拠と目撃体験から、常識的に度を越せば問題有りと認識している。
餌付けも度を越すとペット化と同じであり種の弱体化を招く。
一方で迷惑している人が居て一方で迷惑をかけている人が居たらそれはやはり迷惑だと言われても仕方がない。法律に抵触しているかどうかの問題ではない。何事も程度問題である。
人間社会によって自然界の生態系がどういう形であれ維持されているのだとしたら、我々が「自然」と捉えているものも社会秩序の一部であると言える。だとすると社会秩序を乱す事はすなわち生態系を乱す事にも繋がる。人間界の社会秩序が維持されなければ自然界に多大な悪影響を及ぼす。

<ストーカーやパパラッチ>
人間界のストーカーやパパラッチは被害者より元々上位に位置する存在ではない。従って野鳥ファンをストーカーやパパラッチに例えるのは根本的に間違っている。

イタチの最後っ屁ではありませんが投稿者さんの直近コメントに少し回答しておかねばなりません。
野外のフィールドにおける社会秩序には一般常識で容易に類推出来る様な事柄(総則)と、野鳥ファン同士やトレッカー同士などそれぞれのジャンル(社会)において形成されている事柄(細則)とが有る様に思います(もちろん明文化はされていませんが)。野鳥ファン以外の人に野鳥ファンの社会秩序を押しつける事は出来ないという意見は一見するともっともな事の様ですが細則は総則とかけ離れた特殊なものではなく一般常識の延長上に有り総則に内包されている性質のものです。よって常識的に判断すれば「こんな事をしていたら野鳥ファンが迷惑するだろう」と予測する事は可能だと思われます。立場が変わっても社会一般の常識が大きく異なるとは思えません。仮にその予測が出来なかったとしても、野鳥を見たいという強い動機の無い「野鳥は運が良ければ見られる程度のオマケ」としか思っていない一般観光客がスマホでおびき寄せられた野鳥を見て喜ぶなどという社会秩序は未だ存在していない様に見受けられます。もしそんな社会秩序が形成されているとしても邪道のバードウォッチャーが王道のバードウォッチャーに迷惑を掛けているという事実は消えません。また「ミルク缶みたいなバカデカいレンズを付けたカメラをブラさげてウロチョロするのは社会秩序を乱す行為」という社会秩序も存在していません。そんな細則は総則の中に内包されているとは思えません。つまり常識的に判断して「こんな事をしていたら一般ピープルが迷惑するだろう」と予測する事の出来ない事象です。野鳥ファンは一般ピープルよりも少し大き目の荷物を背負っているだけでありウロチョロしているのは一般ピープルも同じだからです。恐らくその社会秩序は投稿者さんの理屈の中にだけ存在するものでしょう。また仮に鳥を見たいという動機が有れば「確実に鳥が見られる」という社会秩序が存在する動物園へ行けば良いのです。或いは本来の「あるがままの野鳥」を見たいという動機が有るのならスマホでおびき寄せられた野鳥を見ても希望が叶えられたとは言えません。地上の自然界が巨大な鳥籠だとしても「あるがままの野鳥」に最も近いものを求めるしかありません。(少なくとも野鳥ファン同士の)社会秩序を乱してまであからさまに手を加えられた飼い鳥同然の姿を見るくらいなら動物園へ行った方が無難というものです。
なお、
巣の近くにバードウォッチャーが居る所為で、親鳥が雛に餌を与えることが出来ず、ひっきりなしに入れ替わり立ち代わりするバードウォッチャーの影響で雛鳥が飢え死にする。
とのご指摘が有りましたが、実はこれはバードウォッチャーが最も注意しなければならない事なのです。野鳥の繁殖を邪魔すると営巣放棄により雛や卵が死んでしまう危険性が高く、実際そういう事例が少なからず有るものと思われます。ここでの議論から人間は元々捕食者なのだから問題無いと言っても良いのですが野鳥に極力影響を与えないというモラルが普遍的なものであるならばそのモラルに反するとも言えます。故に営巣の観察には最低限の知識と細心の注意が求められます。

これにて終了です(やっと終った・・・)。「文明至上主義」についてはテーマから遠退きましたので割愛しました(場所を変えて継続してもいいですけど)。ここまでの激論を以ってしてもテーマに関して結論めいたものは残念ながら得られませんでした。あとは読者の人がどう思うかです。人により価値観は千差万別です。理屈が通っていても他人が納得するとは限りません。ただ今回の激論の結果、僕個人の考え方はだいぶ整理出来ました。有り難うございました~。
このまま管理人のコメントで終るのは管理人のモラルとしてどうかと思います。まだ何か言いたい事が有れば冥途の土産にどうぞ・・・


投稿者コメント:
SEALDs や朝日新聞を相手にしているのかと錯覚する程に意見が暖簾に腕押し状態なので、言い返したい事は多々御座いますが、敢えて何も申し上げません。私の腹の中に在るモノは、すべてが些事に御座います。
<中略>
では、これにて終了 ~~~。